株取引、ついにAIが人間のプロに挑む！ゴールドマン・サックスも大量導入！

シリコンバレーでは、株取引を全自動化する「AIヘッジファンド」が新たに出現しています。一方、世界最大級の投資銀行であるゴールドマン・サックスも、人間のトレーダーをコンピューターエンジニアに置き換えて、株取引の自動化を進めています。

用語解説【初心者向け】: AIヘッジファンドは、人工知能を活用して株取引を行う投資ファンドのことを指します。

2000年には、ゴールドマン・サックスのニューヨーク本社には600人のトレーダーがいましたが、現在ではその数はわずか2人にまで減少しました。その代わりに、200人のコンピューターエンジニアが「自動株取引プログラム」を運用しています。

この5年間で、株取引の自動化は急速に進展しています。ゴールドマン・サックスだけでなく、ウォール街の多くの企業でも、金融ビジネスの自動化が進められています。また、株取引だけでなく、通貨取引などの分野でも自動化が進んでいます。

用語解説【初心者向け】: 通貨取引は、異なる国の通貨を交換する取引のことを指します。

イギリスの調査会社Coalitionによれば、金融取引の45％が電子化されており、高給取りだったウォール街のトレーダーは、自動化プログラムに置き換えられつつあります。

ゴールドマン・サックスを含む世界最大規模の投資銀行では、営業・取引・研究部門の従業員の平均年収はボーナスを含めて約5600万円です。さらに、ウォール街で発生する報酬の75％は一部の「高額報酬者」が得ています。つまり、自動化が進んでウォール街で働く人が減った結果、1人あたりの報酬が上昇しています。

2000年にゴールドマン・サックスが600人体制で行っていた株取引は、すでに機械学習機能を持つ複雑な取引アルゴリズムに置き換えられています。また、通貨取引や先物取引など、証券取引所で取り扱っていない取引にも自動化の波が押し寄せています。

用語解説【初心者向け】: 先物取引は、将来のある時点で特定の商品を特定の価格で売買する契約を結ぶ取引のことを指します。

ゴールドマン・サックスはすでに通貨取引の自動化も始めており、「4人のトレーダーを1人のコンピューターエンジニアに置き換えることができる」と述べています。現在のゴールドマン・サックスでは、総従業員数の3分の1にあたる9000人がコンピューターエンジニアに置き換わっています。

なお、シリコンバレーでは、Appleの音声アシスタント「Siri」の開発に関与したババク・ホジャット氏が、100％AI運用のヘッジファンドを立ち上げています。ホジャット氏は、「人間は株式市場において感情的すぎる」と考えており、機械的な判断で人間のプロトレーダーに勝ると考えています。Bloombergによれば、AIを活用するヘッジファンドは他にもいくつか存在し、ウォール街から人間のトレーダーが消える日が近づいています。