大きなAIモデルが小さいAIモデルを構築…「自己進化するAIに向けた第一歩だ」

  • ChatGPTなどの大規模言語モデルは、AIとして最も高度な部類に入る。
  • しかし、1つのタスクだけを実行する小さなAIも、我々の日常生活に大きな変化をもたらす可能性がある。
  • 研究者チームが先日、大型のAIモデルを使用して、小型のAIツールを自動的に構築できるようになったと発表した。

大型AIモデルは、人間の手を借りずに新しい小型AIツールを作成するほど強力になった。

マサチューセッツ工科大学(MIT)とカリフォルニア大学の研究者からなるチームは、AIテクノロジー企業のAizipとともに、ChatGPTなどが稼働している大型のAIモデルを、自動的に複製できるようになったと発表した。

写真に写った女性を「脱がせる」AIアプリの利用者が増加している —— 最新報告

「現在、大型モデルを使って小型モデルを構築している。ちょうど兄が弟の手助けをしているようなものだ。これは、自己進化するAIという大きな課題の解決に向けた第一歩だ」と、Aizipの閻辛(Yan Sun)CEOはFox Newsに語っている。

「これは、AIモデルがAIモデルを構築できることを示す第一歩でもある」

また研究チームの一員である羽北陳(Yubei Chen)は「我々の技術は、初めて完全に自動化されたパイプラインを設計したという意味で画期的だ」と付け加えた。

「この技術によって、人間が介入することなくAIモデルを設計できる」

ChatGPTのような大規模言語モデルを稼働させるには1日70万ドル(約1億円)かかると報じられているが、TinyMLと呼ばれる小規模AIモデルであれば、低コストで稼働でき、デバイスに搭載して持ち運ぶこともできる。

TinyMLは、顔認識システムや補聴器、家電製品など、さまざまな場面で特定のタスクをこなすものだ。

「我々が取り組んでいるのは具体的なタスクで、大きなコストをかけることなく世界のあらゆる場所で使用できるソリューションだ。日常生活はこのインテリジェンスを組み込むことで、より安全なものになる」と辛は語った。

チームはこのような小型AIの作成に注力してきたが、今後はより知性的なAIによって、設計プロセスが自動的に行われるようになるという。

「将来的には、大型AIと小型AIが協力し合い、完全なインテリジェンス・エコシステムが構築されるようになると考えている」と陳は言う。

OpenAIと提携しているマイクロソフト(Microsoft)は先日、小型だがChatGPTに匹敵するほどのパワーがあるとされるAIモデルを独自開発したと発表して話題となっている。

ChatGPT、ニュースに基づいた株価予測調査で最大512%のリターン。AIの欠点も浮き彫りに

コメント

タイトルとURLをコピーしました